社会不安障害の症状の中に、口下手というものを入れて良いかどうか疑問に思われる方がいるかもしれませんが、社会不安障害に悩んでいる時は、人間関係において劣等感を強くし、自信を失っているために、表面的に口下手になっていることが多いものなのです。
ただ、これは純粋な口下手ということではなく、人前での緊張や不安のために表面的に口下手になっているだけに過ぎないのです。
つまり、心の中では色々言いたいことが浮かんでくるけれども、これを言ったら周りの人から変に思われるのではないかと気になってしまい、思うように話せないでいるだけなのです。
ですから、メールとか日記の方が、自分の思いを表しやすいと感じていることも多いものです。
また、人前で心とは裏腹なことを言ってしまうというのも、社会不安障害に悩んでいる時の口下手の特徴だと言って良いと思います。
また、会話に自信が持てなくなっているために、無口になってしまうというのも、口下手の症状の一つだと考えて良いと思います。
ですから、社会不安障害から来ている口下手の場合には、話し方教室に通ったりして、いくら会話の練習をしても、あまり効果は出てこないものなのです。
しかし、森田療法の学習により、人前での緊張や不安を「あるがまま」に受け入れることが出来るようになると、自然に口下手の症状は治ってくるものなのです。