汗かきの悩みは多汗症と良く言われますが、人前で緊張し、異常に汗をかいてしまうという形で現れる症状になります。
人によって汗をかく場所は異なり、頭に汗をかく人、顔に汗をかく人、脇に汗をかく人、背中や胸に汗をかく人、手のひらに汗をかく人、足に汗をかく人、お尻に汗をかく人、といったように、色々なところに症状が出てきます。
そして、どこに汗かきの症状が出てくるかは、その人が、どこが汗をかいたら一番恥ずかしいと感じているかで決まってくるものなのです。
これが、体質的な汗かきと社会不安障害から来る汗かきの大きな違いだと言って良いと思います。
つまり、社会不安障害から来る汗かきの場合には、汗腺の異常など身体的な異常はないものなのです。
どこに注意を向けるかといった、注意の向けどころによって汗の症状が出てくる場所が決まってくるものなのです。
ですから、汗腺など身体的な異常から来る汗かきのように、薬や手術をしても、根本的な改善(治療)にはならないのです。
しかし、森田療法の学習をしていく中で、汗かきの症状に対する「とらわれ」が薄れてくると、この結果として治ってくるものなのです。